元禄15年12月14日といえば、赤穂浪士討ち入りの日。東京の泉岳寺では、300年たった今も毎年「義士祭」が催されています。ときは変わって、平成8年12月14日。この日、日本の損保業界にとって、「討ち入り」の再来とも言えるインパクトのある出来事が起こりました。それは、日米保険協議の決着です。翌12月15日には、仮調印をすませた米国交渉団が、堂々の陣立てで成田空港から帰国しました。この日を「屈辱の日」という人もあれば、「輝かしい自由化への第一歩を踏み出した日」という人もあり、とらえ方は実にさまざまですが、少なくとも私たちドライバーにとっては「自動車保険開放の日」となりました。とにかくこの日から、「売り手市場」といっても過言ではなかった自動車保険業界が、自由競争、顧客獲得合戦に向かっての第一歩を踏み出したのです。その後、通信販売、リスク細分型自動車保険などが次々と認可され、平成10年7月には、ついに料率の完全自由化が認められました。実際に、これまで横並びだった保険料にも、大きな差が出始めています。保険料はもちろんですが、私たちドライバーにとってやはり気になるのは、各社が打ち出してくるさまざまなサービスです。ある業界紙から、自動車保険関連の「ユーザー向け新サービス」を抜き出してみたところ、自由化直前の1年半(97年1月〜98年6月)の間に、何と次から次へ合計112件も発表されていました。「いったい、日本の保険会社は今まで何をしていたんだろう?」とぼやきたくもなります。でも、それらすべてが「よいサービス」とは言い切れません。中にはどうでもいいような、単なる「経費の無駄づかい的なサービス」も含まれていますので、今後はサービス内容をしっかり吟味して、保険会社を選ぶ必要があるでしょう。
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